スライサー
スライサーとは、cadデザイン後のデータを3Dプリンターに転送し造形する際に3Dプリンターが読み込める形式に変換し
(「Gコード」という形式に変換しています)
さらにプリントミスが起きないようにサポートを立てたりエラーを検出したりするためのアプリケーションです。
一つのオブジェクトを一層ずつ輪切りにしたデータに変換するので「スライサー」と呼びます。
3Dプリンターとスライサーはセットになっているものも多く
特に我々の分野の歯科用プリンターはプリンター専用のスライサーを使う必要があります。
この点に少し注意が必要で、歯科専用のものはとにかくプリントミスをなくすためにたくさんの太いサポートが設定されることがあります。
プリントミスは少ないものの完成後にサポート痕の除去が大変だったり、サポートとサポートの間の造形が荒れたりレジンの使用量が多かったりと、
色々なプリンターに触れていると少し気になる点も出てきます。
chitubox dental
いつもお世話になっているchituboxですが、先日「chitubox dental」という歯科専用のスライサーがリリースされました。
chituboxについてはこちらの記事をどうぞ
このソフトの特徴は造形する補綴物ごとにサポートの設定がプリセットされていて普段使用しているプリンターと出力したい補綴物を選択すると
それに適したサポートを設定してくれます。
従来のchichuboxのようにサポートの形状を細かく指定することができますから攻めたサポート設定が可能です。
chichubox dentalから別のスライサーへ
少し工夫してみましょう。
chichubox dentalでそのままエクスポートしてもほとんどの歯科用プリンターでは使用することが
できません。
そこでラフト、サポートまで設定したものをあえてSTLで出力することにします。
それを今回はSprintRay cloudにインポートしました。
一度chitubox dentalを経由することで細く外しやすい、攻めた設定が可能になります。
下の画像はchitubox dentalでサポートを立てたテンポラリークラウンです。
サポートを極細にした代わりに本数を増やしてプリントしてみました。細く繊細なサポートはその後の処理を楽にしてくれます。
こちらはchitubox dentalでサポート設定したものをSplintRay cloudにインポートし3Dプリントした義歯床です。
義歯の辺縁に極細のサポートをたて、精度を保つために角度をつけて1回の照射あたりの面積を少なくするように工夫しています。
コスト
現在30日の無料トライアル期間が設定されており以降は下記の値段になります。
円の価値が下がっている今、安くはないですが3年で$499であれば十分に検討の余地があるのではないかと思います。
いずれにせよご興味のある方はトライアル期間で試してみられることをお勧めします。