フェイススキャン
今回はスマホでフェイススキャンが可能となるアプリ「Qlone」を紹介します。
フェイススキャンもだいぶ身近になった感がありますが必要な機材をご自身で揃えてらっしゃる方はまだ少ないと思います。
普及し始めたばかりの段階ではやはり機材が高価ですし、選択肢が少ないですよね。
それではスマートフォンで3次元情報を取得するという選択肢はどうでしょうか。
スマホで3Dスキャンが可能なアプリはたくさんありますが
・scanivers
・Qlone
・polycam
上記の3つは歯科医師で使用してらっしゃる方がいらっしゃると聞きました。そして実際に試してみました。
今回はこの中で一推しの「Qlone」をご紹介します。
Qloneについて
QloneはイスラエルのEyeCue社が開発したスマートフォン用3Dスキャンアプリです。
非常に優種な3Dスキャンアプリでandroid、iphoneともに利用可能ですがandoroidでは撮影の際に被写体を専用のマットに置く必要があります。
そのため患者さんのフェイススキャンを行う場合はiPhoneを使用し、プレミアムプランにアップグレードする必要があります。
3000円の課金が必要です。
iPhoneについてはiOS13.0以降を使用可能なものが必要です。
それに加えてQloneではフォトグラメトリーといって複数のカメラから得られた画像の差を利用して3Dデータを作っていますのでiPhoneSEシリーズは不向きです。
全てのiPhoneで試したわけではありませんがiPhone13pro以上のスペックがあれば十分に実用的なフェイススキャンが得られるでしょう。
使用方法
先日youtube向けにまとめた動画をどうぞ。
私たちがQloneを気に入っている理由を以下に紹介します。
・撮影の後半にマニュアルで画像を追加できる
3Dデータを取得する画像の枚数は60枚に限定されていますがマニュアルでワンショットずつ撮影することが可能です。
撮影の後半にランドマークの撮影をマニュアルで追加することで診断に必要な資料が綺麗に再現されます。
・データをクラウドに上げることなく処理できる
ほとんどのアプリは専用のクラウドにアップロードして後処理します。我々が扱う患者の個人データをクラウドに上げるのは個人情報保護の観点からお勧めできません。
QloneではMacと連携することでご自身のPCで後処理することができます。
最後に
先日Qloneを開発しているEyeCue Vision TechnologiesのCEO、Ronen Horovitz氏とお話しする機会をいただきました。
彼は機材のコストが新しい技術を導入するハードルになること最終的に患者負担するコストになることをよく理解していて
日本でのQloneの普及に期待しているようでした。
いくつかの撮影のコツや技術的な情報も教えていただけたのでいつか皆さんにお披露目したいと思います。