歯科用CADソフトには様々な物があります。

exocadやデンツプライシロナのinLabなどが有名ですね。

これを読んでくださっている先生方はこれらのCADソフトを使って何をしたいですか?

すでに活用されている先生や、用途を明確に答えられる先生はそれに見合った機材を揃えればいいと思います。

この問いに悩む先生にとっては上記のソフトはまだ早いかもしれません。

 

CADソフトの進化は凄まじい物があります。

そして歯科用3Dプリンター、CADソフトには得手不得手があります。

これらを吟味して使い分けるには習熟を必要としますし、ちょっと試してみようか、、といった物でもありません。

(コスト的にも、、、、)

そこで私は基本使用料無料、または従量課金制のCADソフトを中心に使っています。

今回はその中でも一番使用頻度の高いMeditLink(メディットリンク)を紹介したいと思います。

 

 

MeditLink(メディットリンク)とは


Meditは韓国に本社を置く企業です。口腔内スキャナi700が有名ですね。

Meditの口腔内スキャナーを購入された先生方は使用する際にまずMeditLinkを立ち上げます。

ここで患者ファイルを作成し、スキャンを行い、CADデザインを、、、という流れは他のソフトウェアと同じだと思います。

MeditLinkにアプリをダウンロードすることでCADデザインが可能になります。

実はこのMeditLink、stlデータさえあれば誰でも使用することができるんですね。

 

 

完全無料、ではない


MeditLinkは完全無料ではありません。結局!と思われるかもしれませんが安心してください。

MeditLinkはクラウドで管理されています。クラウド上に保存されたケースの容量が1GBまでは完全に無料です。

他のソフトのようにいざ出力する際に費用を求められたり事前にチケットを購入したりする必要もありません。

1GBを超えると費用がかかりますが、なんと10TBまで月額0.99ドルです。

その先はどうなのか明記されていませんが、10TBを使い切ったという話はまだ聞いたことがありません。

初めは1GBを使い切るだけでも時間がかかりました。なんとも太っ腹ですね。

 

この辺で少し整理しましょう。


公式では”Medit Linkは歯科医院と技工所の各ワークフローを最適化できるように、両者間のやり取りを円滑にするよう設計されて

いるコラボレーションツールです。”と書かれていますがよくわかりませんよね。

・MeditLinkはMeditの口腔内スキャナーのユーザーが使用する管理ツールだが、その他のスキャナーのユーザーも使用可能。

・アプリケーションをダウンロードすることで歯科用CADデザインツールが使える。

・データ容量が1GBまでは無料、それ以上は10BTまで月額0.99ドル

・出来上がったデータは出力することも、アプリ上でそのまま技工所に発注することも可能。

ざっとこんなところでしょうか。

 

 

私がよく使っているapps


私が日常的に使用しているMeditLinkアプリケーションを紹介します。

①Medit Model builder

ほぼ毎日使用している模型デザインソフトです。

ベースの厚みや形を細かく設定することができます。

ラベル機能や簡易咬合器の取り付け機能は非常に便利で重宝しています。

 

②Medit ClinicCAD

昨年リリースされたばかりの補綴物デザインソフトです。

クラウン、インレー、アンレー、ブリッジ、ベニアなど日常診療で必要なものはこのソフトでほぼ全てデザインできます。

口腔内スキャナーをお持ちの全ての先生に試してみて欲しいソフトです。

これ無料なんですよ、、、、。

 

③Medit Splints

スプリントの設計ができるソフトです。

私は単純なスプリントのデザインに多用していますが、公式のyoutubeでは少し工夫をしてルシアのジグやコイスのデプログラマーを作ったりしたものが紹介されています。アイデア次第で用途の広いソフトです。

参考↓

 

それでは次回以降、上記3つのアプリケーションを解説していきます。

 

Medit Model builder

Medit ClinicCAD

Medit Splints

 

この記事を書いた人

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Koichiro Tokunaga

東京都千代田区 原田歯科クリニック勤務 
東京SJCD所属